top of page

ただいま。

しばらく非日常をさまよっていましたが、やっと少しずつ日常を取り戻してきました。ただいま…


8月1日に帯状疱疹を自覚し、8月はほぼまるまるその治癒に集中。やっと治ったと思った9月1日の朝、母が意識を失い、その日の夜にあちらの世界へ。


2022年の夏は私にとって、初めての2つの大きな旅を経験した、忘れられない夏となりました。


母の死については今もまだ整理がついていず、体の中に突然ポッカリ大きな無重力の空洞ができて、フワフワ浮いているような、ボーッとしてしまうような感覚なのですが…


思えばまだ一ヵ月。


「たった一ヵ月しか経っていないのだから、急がずゆっくり、心のペースに合わせて進んでいけばいい」


自分にそう言い聞かせています。


母は20年近くパーキンソン病を患っていてかなり弱っている状態だったので覚悟はしていたのですが、想像と実際の体験(体感)が私の場合はまるで違っていて、まさか自分がこんな茫然自失状態になるとは思いもよりませんでした。



帯状疱疹も、母の死も、今日までだけでも実に多くのことを私に教えてくれました。


特に「優しさ」については、新たな発見や深く再確認したことがありました。


以前私が交通事故で入院したとき、「この病院の看護師さんは全然優しくない!」と怒る私に母がふと、「優しいっていう字には『憂い』が入ってるんだね」と言ったことがありました。


私は「ほんとだ…なんでだろうね…」と答えたとたんその答えを発見した氣がして、興奮してこう言いました。


「『優』しいっていう字は、憂いに人が寄り添ってる形だね!憂いに寄り添える人は優しい人で、しかも優れた人なんだ、って、字が教えてくれてるんだね!」


今回、この字を体現するかのように、私の憂いに温かく寄り添ってくださる優しいお言葉やお声を、様々な方からいただきました。


そのどれもがあたたかく胸に沁み込んできて、ほんとうに支えられました。


お通夜、告別式、焼棺、お骨取り、初七日…と、一通りの儀式が済んだ後、予想外の喪失感と後悔の津波に呑み込まれ、誰にも会いたくないし、何も発信したくない。何もしたくなくて、ただ「茫然自失」の中にうずくまるような日々が続いていました。


自分がこんなふうになるとは予想外だったので、予想外の事態に途方に暮れてなおさら茫然自失の感覚が助長されていき、心と頭が一致せずチグハグで心もとなかった。


そんな私を支えてくれたのは、優しい言葉と、眠りの時間と、NVC(非暴力コミュニケーション)と、深呼吸でした。


それらすべてが、弱った私を温かくサポートしてくれて、今にたどり着けました。


「優しさ」という「サポート」は、私に「温かさ」「ゆとり」「前進」のエネルギーを与えてくれました。心の底から感謝でいっぱいです。ほんとうにありがとうございました。涙


NVCの仲間にサポートしてもらって号泣した対話時間の最後にハタと、以前私が母の言葉から作った、母の歌を思い出しました。


♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~


「トントン拍子にうまくいく…なんて、思ってたのかい!


そんなワケないしょ! 2回や3回 断られてからが始まり。


4回や5回 打ちのめされて どん底に落ちてからが 本番!」


パーキンソン病で 声の出ない 80歳の園子さんは


かすれた ささやき声で


ケロリっと サラリっと 私にそう言った


あ~ そうだよね そうだわな


泣き笑いしながら あ~ 肩の力抜けてった~


あ~ そうだよね そうだわな


泣き笑いしながら ふ~ 肩の力抜けてった~


母は強し!


♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~


「あの時なんであんなこと言ったんだろう…!」

「どうしてもっと優しくしなかったんだろう…!」


若い日の自分の母への態度を思い出して後悔と罪悪感の津波に襲われていた私に、母がこの歌を歌いかけてくれているような氣がして、また号泣しました。


母は亡くなった後まで、私を育ててくれてるんだなぁ…と思って。


「優しさ」「サポート」「ゆとり」「感謝」「前進」…


今、胸の中でそれらのエネルギーが虹色の輪になって、回りながら広がっています。(˘︶˘).。.:*♡







bottom of page